起きた事象に対してこう思った、こう感じた、こう考えた、人それぞれですね。しかし、一つの経験から一学ぶ人もいれば、十学ぶ人もいます。体系的な学習を実施するか、一つの経験として捉えるかの分岐点がここにあります。この記事では、どのようにしたら体系的な学習が可能なのかをお伝えしたいと思います。
そもそも体系的な学習とは何か
体系とは、個々のものを秩序のもと統一した組織にした全体や、矛盾のないかたまりにしたものを意味し、体系的な学習とは、知識の体系化と言い換えることもできます。
体系的な学習を実施するためには?
常に目的の裏(現実と理想との差分である課題)を探すことが大事。というのも、起きた事象、経験の裏側には目的があり、その目的があったからこその行動。言い換えると、起きた事象や経験はその目的遂行のための手段の一つ。いわば、自分自身が体験した事象や経験は元より、目的から派生する手段一つ一つを考えることが体系的な学習といえるでしょう。ここまでいくつかの用語が出たので、目的の言葉の定義をしっかり明示しておきます。
目的とは
目的は、目指すものを指し、何かを成し遂げたい、ということがあれば目的と置き換えてよいでしょう。目的にも粒感があり、小さな目的〜大きな目的と様々です。
- 一時的な空腹を凌ぐため、ハンバーガーを買った。目的は一時的な空腹を凌ぐ事。
- 医者になるために、猛勉強した。目的は医者になること。
同じ目的だが、到達するための壁の高さには相違があります。
出典:http://diamond.jp/articles/-/33923
さて、話を戻すと、上述したような課題との関係性においては、目的を遂行するために、目標があり(目的遂行の中間値のようなもの)、その目標と現状との差分が課題となります。つまり、概念としては目的>目標>課題。ここまで紹介したところで、分かりやすいように具体例を出して、説明しておきます。
さて、この場合目的は何でしょうか。目的は会議で必要な資料を準備するため。そして、起きた事象は、時間配分を謝り徹夜した、ですね。
目的から体系的な学習を実施するとなると、考えるべきは目的の裏、目的が遂行ができなかった課題。ここでは、どのようにしたら会議で必要な資料を定時までに準備することができるのか?となります。
例えば時間が解決するという解決方法であれば、
自身の経験から逆算して、普段会議の準備には1日半要するため、決められたスケジュールの中で動こう、となります。
一方で、人員に余力があるという状況下であるならば、頼むという選択肢の可能性もあるでしょう。整理すると、
今回起きた背景を理解した上で、目的が遂行できなかった要因を「どのようにしたら定時までに資料作成を行うことができたのか?」と位置づけ、時間が足りなかったのであれば、どのくらい前から準備すればよかったのか。自分以外に頼める人がいなかったのか。などを考えることが体型的な学習となります。
このように起きた事象に囚われることなく、物事か起きた背景や目的で、点から線として、繋げることが必要であり、目的を遡れば、広義な視点で自分自身の経験からデータベースとして逆引き索引をすることが可能、より同じミスをすることなくして、より効率的に暮らせるようになるのではないでしょうか。
では、次に課題を解決することに焦点を当ててみよう。
課題→提案
上述したように理想と、現実のギャップが課題となります。そのため、問いの形で、○○○するにはどうしたら良いか?と書き出すことが重要です。その上で、課題を解決するための提案をする際には、提案をするための前提条件を書き出してみましょう。
前提条件とは、現実可能性を加味する際に使います。具体的には、ブランド認知を拡大するにはどうしたらよいか、という課題に対して、お金を大量に使ってCMを走らせようという解決方法が出ないように(お金があれば別だが)、前提条件として予算金額を明示する、などが該当します。一定の枠組みの中で考えることができれば、時間短縮にも繋がる他、より精度の高い打ち手が見つかるかと思います。
必要条件と十分条件
最後に必要条件と十分条件に関しての概念をまとめます。意外とビジネスにおいて考え方はよく使われる機会が多いかと思います。PならばQであるとするならば、PはQであるための十分条件。QはPであるための必要条件ですね。具体例で考えてみましょう。
梅田市民ならは大阪府民である。ここではPが梅田、Qが大阪となります。
梅田市民は大阪府民であるための十分条件。大阪府民ならば梅田市民であることが必要条件。ビジネスにおいて、とあるプロジェクトを遂行する上で、必要条件が多く発生します。十分条件と混同することなくしてしてください。
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