「結界師」あらすじ・ネタバレ・名言・評価

「結界師」あらすじ・ネタバレ・名言・評価アニメ・漫画
「結界師」あらすじ・ネタバレ・名言・評価

今回は「結界師」のあらすじ・ネタバレ・名言・評価をご紹介。「結界師」のネタバレを含んでおりますので、まだ観られていない方はご注意ください。

「結界師」のあらすじ・ネタバレ

「結界師」のあらすじ・ネタバレ

『結界師』は、田辺イエロウによる日本の漫画作品である。『週刊少年サンデー』2003年47号から2011年19号まで連載された。結界師である主人公が、夜の学校を舞台に「結界術」を使い妖怪を退治していく物語。 2006年度小学館漫画賞少年向け部門受賞。2020年6月時点でシリーズ累計発行部数は1700万部を突破している。  出典:wikipedia

霊力が強い一族”烏森家”とは?

昔、烏森の地を治めていた烏森家は、異常なほど霊力が強い一族で、その力を狙う妖に悩まされていました。そこで、その妖を封じる専門家、開祖 間時守(はざまときもり)が呼ばれます。

ある時、過労や病により結界師が任につけない日が3日続いたことで、4日目に事件が起きます。結界師が城に行くと、場内は巨大化した妖で溢れており、烏森家はついに滅ぼされてしまいます。

しかし、烏森家の力の源である魂を祀った祠は、かつての城跡である烏森学園の地下深くに埋まっており、霊的エネルギーは烏森に残り続けたまま。墨村家と雪村家は開祖である間時守の弟子。間時守より烏森の見張り役として任務をし始めたのが烏森の結界師のはじまりです。

烏森を守護する墨村良守と雪村時音

「結界師」あらすじ・ネタバレ

「結界師」あらすじ・ネタバレ

出典:amazon

画像の真ん中に写っているのが、主人公”墨村良守”です!

現在の烏森を守護しているのは、両家の正当継承者である墨村良守と雪村時音。墨村家と雪村家は同じ結界師でありながら険悪な仲。その関係にうんざりしながらも毎夜、学園に忍び寄る妖退治をする良守。9歳の時、自分の不注意で時音に怪我をさせてしまいます。時音は一命を取り留めたものの、その手には傷。良守は、この苦い経験から、人が傷つくことを人一倍恐れるようになります。

そして、それから5年後、14歳になった良守は、誰かが、特に一番近くにいて幼い頃より恋心を抱いている時音を傷つかせないために、果敢に時に無謀に妖に挑んでいきます。

良守の兄、正守登場!

普段は家から出て、裏会にいる良守の兄の正守が帰ってきます。結界術を高度に扱い、家にいるときは、時音にべったりされる正守。なので、良守は苦手意識を抱いていました。

結界師としての勤めを果たすべく学園に繰り出した良守と時音。そこへ植物の妖が出現。烏森の力もあり、急速に成長して校庭を森にしてしまいます。半端な力では退治できない規模でしたが、良守の奇策により滅することに成功。その植物の妖を持ち込んだのは、烏森と良守の力を見極めるために帰ってきた正守でした。その結果に満足したのか、正守はまた家を発ちます。

ある日、良守のいる烏森学園に、土地神のウロ様とお付きの豆蔵が訪ねてきます。繁守曰く、ウロ様は隣町にある無色沼に住んでいて、寝床の調子が悪くなると結界師に修復を頼みにくるということ。良守と繁守は、無色沼から異界に入ります。ウロ様の寝床は球体の形をした異界の空間でした。無事に寝床を修復し終えて帰還した良守は、烏森の存在に疑問を持つように。いずれ烏森を永遠に封印することを誓います。

烏森を狙う妖の集団”黒芒楼”とは?

烏森について考えを巡らせている中、烏森を狙う黒芒楼と言う妖の集団がいることを良守は知ります。夜しか人間の世界で活動できない妖が、昼でも出歩けるように、人間を模した皮を作った黒芒楼。また、烏森を守る結界師についても調べ上げ、他の妖をけしかけて戦力を図るなど、高い知能と統率力を持っていました。

志々尾 限

そんな中、裏会の実行部隊の夜行から、志々尾限が結界師補佐役として派遣されてきます。限は、結界師の力に幻滅し、妖退治も単独で行動してます。しかし、限が仕留めきれない妖を、良守がサポートしたことで考えを改めることに。良守も、最初は挑発してきた限に対してライバル視してましたが、少しずつ限の力を認めるようになります。距離も近づき、墨村家で夕飯を食べにくるような仲になった2人。

そんな中、昼間の学校に人皮を被った妖が侵入。妖は放送室を占拠し、自分たちは黒芒楼と名乗って良守たちを挑発しました。その夜、人皮を被った妖と対峙した良守たち。

強敵、火黒

その妖を率いていたのは、良守の因縁の相手となる強敵、火黒でした。他の妖を退治しましたが、火黒の圧倒的な力の前になす術もなく敗れた限。良守も相手になりませんでした。しかし、人皮のタイムリミットが来て、火黒は一時撤退していきます。

そして再び、限の前に姿を表します。「君ってこっち側だと思うんだよね。」と。火黒は、限の立場や生い立ちなどの情報を知っていて、言葉巧みに揺さぶりをかけてきます。

その事をきっかけに、孤独になろうとしている限。不器用ながらも気に掛ける良守と時音の3人の足並みが揃いません。ついに黒芒楼が烏森を乗っ取るために、大部隊を率いて侵攻してきます。多数の妖を退治していく中、突如、幹部の1人である牙銀(がぎん)が良守たちの前に現れます。

牙銀は、結界で滅することができない程の防御力と圧倒的な力で、良守たちを追い詰めます。完全変化をすることでしか牙銀に対抗できないと感じる限。良守からの激励もあり、完全変化します。暴走せず自我を保つことができた限。良守と時音の協力でついに牙銀を追い詰めましたが、あと一歩のところで火黒が乱入し、限を斬り捨てます。力を使い果たした限は、自分の力で誰かを守ることができたと満足し、死を受け入れて消えていきました。

そんな中、進展しない現状に業を煮やした姫が、烏森に対して力を開放して、自分の尾を伸ばしていきます。しかし、烏森に触れた瞬間、烏森の力が逆流しその力にあてられた姫は体調を悪化。そして、黒芒楼は撤退していきました。

影宮閃

限のいない日常に身が入らない時音と時守。2人の前に、正守率いる夜行が現れます。烏森の戦力を増強させるために烏森に支部を設立し、墨村家と雪村家に居候します。居心地の悪さから、山で1人特訓をする良守。それを見張る人影、夜行の一員である影宮閃(かげみや せん)と他2人がいました。良守は3人に話を聞こうとしますが、閃は良守の実力が見たいと攻撃してきました。だが、良守の実力が低いと言い捨て、つまらないとぼやいた閃。良守が怒り、黒いオーラをその身に纏わせます。仲間が死んだのに何のつもりでこんなことをやっているんだと聞く良守。しかし、閃には、戦うのを限に任せっぱなしだったと言われてしまいます。良守は限を死なせてしまったことを謝り、力をつけることを誓うのでした。

再び黒芒楼が烏森に侵攻

そして、再び黒芒楼が烏森に侵攻します。しかし、黒芒楼の狙いは烏森ではなく、結界師である良守。黒芒楼を実質的に統率している白(びゃく)は、幹部である紫遠(しおん)に結界師を捕らえるように命令を出します。烏森襲撃に乗じて良守の拉致に成功します。

しかし、良守もまた宿敵火黒を討つためにわざと捕まり、黒芒楼の本拠地である異界に行くのでした。そして、同じく捕らえられた閃、良守たちを救出するために異界へ向かう繁守と正守率いる夜行。舞台は、異界に移っていきます。

捕らえられた良守は、身体を縛られ身動きが取れないでいました。そこへ繁守の旧友でもある松戸平介が現れます。ある理由から黒芒楼の白を討つために、単身乗り込んできた松戸。お互いの戦いに手を出さないことを条件に良守を助けます。良守は、火黒を探し回り、その途中で人形の妖と遭遇します。

それは、黒芒楼の主である姫でした。しかし、姫は良守を敵対せず、「こんな城は壊れた方が良いのかしらね」と、自分の力を分け与えます。そして良守は、捕らえられた閃を助け出し、ついに火黒を見つけ出しました。

火黒との決戦再び

限の借りを返すために火黒との最後の決戦に挑む良守。戦いの最中、黒いオーラを発生させ、火黒の猛攻を凌いでいきます。黒いオーラは絶界と言い、本来であれば術者を囲う円の形をしています。しかし、良守の力はまだ不完全でした。そんな中、火黒は唐突に戦いをやめると言い出します。火黒は良守の特性を、止まることなく進化していくタイプと称し、やがて周りから理解されずに孤立していくと言うのでした。

そして、もっと強くなるためには独りになるように、自分と同じ側に来るように誘います。しかし、良守はそんな火黒を、独りでさみしいだけだと切り捨てます。その言葉に苛立った火黒は、再び良守に対して斬りかかります。すると突如、時間を稼ごうと、良守の前に閃が乱入。そして、火黒の剣が閃に届こうとした時、良守の力が爆発して青白い円の形をした空間を発生させ、閃も火黒も取り込みました。火黒は取り込まれた瞬間に自分の死を悟ります。自分がかつて人だった頃の感覚を思い出し笑いながら消えていく火黒。そして、異界に突入した正守たちと合流した良守たちは、帰還することができました。

黒芒楼を倒しても、烏森を狙う妖は存在すると考えた良守と時音。また結界師としての仕事を務めます。

黒兜(くろかぶと)

ある日、裏会・十二人会の1人である奥久尼(おくに)が烏森の調査に訪れます。それと同じくして、夜行と烏森の敷地内に黒い箱が次々と現れます。夜行では、箱から現れた男に操(みさお)が拐われて、烏森では、箱から多数の妖が出現。操は、無機物を操る能力を使って、囚われていた部屋から逃げ出すことに成功しました。

しかし、それに感づいた男が操を探し始めます。ついに、男に見つかってしまい再び捕らえられそうになる操。しかし、咄嗟の判断で捕らえられていた妖の封印を破って、無事に夜行に戻れました。

烏森では、箱から現れた男が教室の1つに巨大な繭を設置していました。その男は操を拉致した男の弟で、どちらも箱使いと呼ばれる異能者。校舎で箱使いを発見した時根は、箱の中に逃走した箱使いがいる空間に抜けることに成功します。それと同時に、教室に設置されていた繭から黒兜(くろかぶと)と呼ばれる巨大な甲冑姿の妖が出現。

良守は、結界で滅しようとしても、それを上回るスピードで再生していく黒兜。その圧倒的な力を見た良守は、誰も傷つけさせないと誓い、想いを強くしていきパワーを上げていきます。そして深く集中し、さらに力を欲する良守に突如、力を与える烏森。しかし、黒兜にもまた力を与え、いよいよ対処ができないようになると思われました。すると、黒兜はまるで烏森を攻撃するかのように地面に持っていた刀を突き刺したのです。そして、そのことが烏森の逆鱗に触れ、黒兜は消滅していきました。時音が異界から戻り、奥久尼も調査を終え帰ってきました。

根源的に人と人が作ったものを破壊するはずの黒兜が、なぜ烏森を攻撃したのかという疑問が残りますね。

ある日、正守から仕事に同行するように言われる良守。胡散臭さを感じましたが、神佑地にまつわることだと聞いて同行を決めます。二人が赴いたのは、ある二つのビルで、それぞれに鳥居が設置されています。正守は、決して中に入らず、中から何物も出てこないようにすることだと良守に言い残して、鳥居から神佑地に入っていきました。暇を持て余す良守でしたが、ひょんなことから神佑地の中に入ってしまいます。

正守の師”無道(むどう)”

そこには、この神佑地の主・淡幽(たんゆう)がいました。一方、正守は、この地に侵入し神佑地の力を奪おうとしている男と対峙していました。その男は、かつての十二人会の第七客であり、正守の師とも言うべき存在である無道(むどう)。十二人会の幹部だった時に、自分の力では太刀打ちできないほどの圧倒的な力に絶望した無道。大きな力を求めるために神佑地狩りを始めたのでした。

無道の圧倒的な力が、正守に向けられるのを目の前にした良守は、一瞬で真界を作り出し、気を失ってしまいます。それを見た神佑地の主である淡幽は、一度この地を閉じ、新たに作り直すと言います。無道も一緒に消えて無くなると言う淡幽に、良守だけを外に出すように頼んだ正守。決着をつけるために無道のもとに向かうのでした。無道との戦いを終えた正守は、良守の助けもあり、無事に帰還するのでした。

神佑地狩りの謎とは?

ある日、墨村家を裏会の調査室の調査員が訪ねてきます。近頃、神佑地狩りが行われており、その犯人らしき人物が写っている写真を取り出します。後ろ姿でしたが、そこに写っているのは良守の母である守美子でした。

神佑地狩りの真実は、裏会を設立メンバーである日永・月久兄弟において、月久が日永を騙し、日永が月久に対する復讐にあります。

神佑地狩りの謎が深まる中、烏森に傘をもった地蔵が降り立ちます。その地蔵は自分の神佑地を荒らされてしまった土地神。黒い雨を降らせて地面を黒く染め、そこに烏森を沈めようとする地蔵の土地神。ただ、土地神殺しは重罪であるため、結界で滅することもできません。良守は、黒く染まった地面にはまり、抜け出せなくなってしまいます。このままでは、学校の校舎も全て沈み込んでしまうと思った時、時音が結界で滅するのでした。

後日良守は、土地神が残した傘を元いた場所に戻そうと豆蔵と共に行きます。するとそこには、荒らされた神佑地を閉じようとしていた雪村時子がいました。神佑地を閉じようとしていましたが、ここ以外にも異界へと繋がる穴があり閉じることができません。

そこで良守は、もう1つの穴を探しに豆蔵と共に神佑地の中に入っていくのでした。そこで、良守は点穴(てんけつ)に似た道具を発見。しかし、突如として出現した妖が、その点穴モドキを奪おうと襲い掛かってきます。妖をなんとか退け、もう1つの穴を発見した良守。すると、顔を隠した男が襲いかかり、点穴モドキを奪われてしまいました。

氷浦蒼士(ひうらそうじ)

それから日が経ち、お勤めをするために烏森へ来た良守と時音の前に、夜行の面々が訪れます。今度、裏会の総本部から助っ人が来るから、そいつを追い返すために来たと言います。話をしていると妖が出現したことを察知したので現場に行くと、そこには妖の死体と男の子が1人。

その男の子こそ、裏会総本部から来た氷浦蒼士(ひうらそうじ)でした。良守は、氷浦が以前神佑地で交戦した顔を隠した男だと気づき、そのことを問い詰めます。だが、上からの命令で言えないとしか言わない氷浦に、疑いの目を向けます。

氷浦とともに戦い、暮らし、会話をするにつれて、良守は氷浦の人となりを知ります。感情や人格が欠如している氷浦。良守の作ったケーキを食べさせたり、良守なりにコミュニケーションを取ったりと、少しずつ親しい間柄に。

そんな中、烏森に2体の大きな妖が現れます。良守と氷浦が共闘して倒すことができました。その一方で、烏森の敷地に2人組がいたことを閃から知らされます。良守もまた、烏森の悲鳴のようなものを感知し、烏森でまた何かが始まっていることを予感しました。

これから烏森の周りで起こることに、今のままでは対応できないのではないかという危機感を感じた良守。結界術の真髄に迫る術を得るべく、祖父である繁守に対して教えを乞います。

無想習得

『無想』という、どんな力にさらされても自分を保つことができ、より強く安定した力が出せるというものがあると言います。無想状態になるために苦心していた良守でしたが、氷浦との会話から糸口を掴み、無想状態に。無想部屋に入り、通常と無想の切り替えをスムーズにできるように修行をする良守。なかなか感覚を掴めずにいると、二又の尾を持つ猫が目の前に座っていました。その猫は、無想部屋の番人である縞野。無想とは烏森が暴走したとしても、その力の影響を受けずに烏森を押さえつけるためのものであると語ります。

また、烏森は自ら相手を選び、力を分け与えるとも。その烏森に最も選ばれし者が良守であり、烏森の「共鳴者」であると言います。

裏会の事件とは?

烏森やその周囲で事件が起きている中、裏会の中でも不可解な事件が起きていました。裏会・総本部長、そして、裏会・十二人会の幹部らが何者かに殺されたのでした。これらの事件が起きるのと同じくして、良守の前に現れたのが扇七郎(おうぎしちろう)という男。

また、裏会や烏森で起きている事件の糸を裏で引いている裏会総帥である逢海日永(おうみにちなが)。良守たちもまだ知らない巨大な陰謀が、巻き起ころうとしていました。

良守たちがいつものように烏森で務めをしていると、突然ピエロが出現します。ピエロは、「とっておきのイリュージョンをお見せしよう」と言い、空に黒い円を出しました。すると、烏森学園が地面を離れて宙に浮き上がります。それに驚きながらも良守は空を見上げると、閃が以前見た2人組の姿がありました。その2人組はミチルとカケルと言うまじない師で、2人と共に壱号と弍号と呼ばれる異能者たちもいました。

カケルは、空にある黒い円を取り囲むように、5本の太い刃を地面から生やします。その刃を回転させて街を壊すと言います。カケルたちが烏森に来たのは、それが目的でした。街を壊すべく動くカケルたちと、それを阻止しようとする良守たちの戦いが始まります。

同じ頃、正守は十二人会のナンバー2である夢路久臣の屋敷に来ていました。一連の騒動は裏会の総帥が関わっているのではないかと問う正守。久臣に答えを濁された正守は、とあるゲストを呼びます。それは何者かに殺された奥久尼。霊体となり誰が自分を殺したのかはわからないと言いう奥久尼でしたが、一連の騒動の根幹にたどり着いていました。

裏会の真実とは?

それは、裏会は400年前に兄弟である総帥と久臣が創設したことと、兄である総帥の手によって裏会が壊されてようとしていることでした。そこで正守は、これは結局、お前らの兄弟げんかのせいであると吐き捨てます。突如、2人がいる屋敷に、何者かが奇襲をし、久臣の答えは有耶無耶に。混乱の最中、久臣は行方を眩まし、正守は奇襲の犯人と対峙します。

奇襲犯は、自身を零号(ぜろごう)だと名乗り、総帥直属の戦闘斑であると言います。そして零号は、まだ近くにいるはずの久臣に、総帥からの伝言「出し抜いたつもりだろうが、お前は手のひらで踊っているだけだ」を言い放ちます。久臣を探し出して話をしようとする正守に対し、正守を信用できないと切り捨てる久臣。両者がこう着状態になっている中、零号の攻撃で久臣は死んでしまうのでした。

その頃、良守たちは、カケルたちと未だ交戦中。夜行と繁守たちが刃を消滅させようと動きます。良守は自身を無想状態にし、自分の力を制御させる存在・管理者を出現させるのでした。力を高いレベルでコントロールできるようになった良守は、刃を覆うように巨大な結界を作り出して動きを止めます。そして、繁守たちと共に、刃を消滅しました。

その後正守は、残された幹部と共に、新しく裏会を立て直すことを決めて動き出します。良守たちは、大きな戦いを終えて疲れを癒していました。しかし、突然氷浦が居なくなってしまいます。突然のことで消沈する良守。そんな中、家を開けていた母親である守美子が帰ってきます。

烏森の正体とは?

烏森の正体は、大きな力である魂蔵を抱えた人間が封印されたものだと言う守美子。封印されている人間・お殿様を烏森から移動させるために帰って来たのでした。良守と時音を連れ烏森にやってきた守美子は、お殿様が封印されている異界の城を地下から浮き上がらせました。城の中に入り、お殿様を探す良守たち3人。苦戦する中、やっと見つけ出した良守の目の前には、宙心丸(ちゅうしんまる)という名の着物を来た小さな子どもがいました。

宙心丸こそが、烏森の力の根源

宙心丸を城の外に連れ出した良守。烏森の力である宙心丸を封印するため、守美子とともに烏森を離れることになります。

宙心丸を封印するためには、良守自身が身につけなければならない技術があります。それを取得するために、廃屋のような一軒家へやってきます。その夜、廃屋の周りを囲む妖と共に、1体の妖と1人の男が立っていました。その男の名は間時守、400年前に烏森家に支え、間流結界術(はざまりゅうけっかいじゅつ)を作った結界師。時守が妖に襲わせたのは、良守の力量を測るため。そして、時守のもと封印のための修行を開始する良守。目指す最終的な終着点は真界で、良守の真界を完全なものにする必要がありました。

時守の真実とは?

特訓に励む良守。時守の宙心丸への態度を見て、宙心丸は時守の子供ではないかと確信します。なぜ宙心丸に本当のことを話さないのかという良守に、時守は語り出します。400年前、烏森家の当主に、妖に自分の娘が狙われているのだと言われ、時守は雇われていました。

夜、周囲を見張っている時守に話しかけてくる烏森家の娘、月影(つきかげ)。実は、月影自身が妖を見たくて、夜な夜な自分のもとに呼んでいたのでした。その事実にうんざりした時守。月影の願いを叶えるため、自分の日銭を稼ぐために、毎夜月影のもとに妖を連れてくるのでした。幾晩か経った時、月影は時守が黒く淀んだ空気を纏っていることが心配だと言います。

それを聞いた時守は、幼い時より自分が他者とは違う強い力を持っていること、周りからは理解されず化け物呼ばわりされるだけと伝えました。そのことに苦悩していた時守。月影は、苦しければその纏っている黒い衣を脱げばいい、まだ時守の心は真っ白なのだからと諭します。

はじめて自分を受け入れてもらえたと感じた時守は、次第に月影に惹かれていきました。そして、月影は宙心丸を身籠りましたが、それを当主は赦しませんでした。月影との仲を引き裂かれた時守。日に日に影を落としていく中で、烏森家に復讐することを考え動きます。その復讐とは、いずれ烏森家を継ぐ我が子である宙心丸に、異能の力を与えるというもの。

大いなる力を与えるために生まれてくる子に術を施す時守。しかし、その代償は凄まじく、月影は死に、その力によって烏森家は滅びました。生まれてきた宙心丸は、力を注ぐことも奪うこともできました。それは、宙心丸の意識とは関係なく行われるため、人間も妖も近づくことができません。宙心丸の力を封じられる場所を見つけるために各地を巡る時守たち。ついにウロ様が当時、神佑地としていた烏森の地を見つけ出しました。ウロ様に土地を譲ってもらい、宙心丸を烏森に封印します。しかし、その封印は完全なものではなかったため、烏森を管理する人材を集めました。それが雪村家と墨村家でした。

また、両家正統継承者に出る方印も両家に伝わるしきたりも、全ては烏森に縛り付けるためにあるものだと打ち明けます。時守は、宙心丸を完全に封印するために、その力を持つ者が現れるのを、霊体になって400年も待ち続けました。そして、その人物は現れました。それが守美子です。

今まで裏で糸を引いていた裏会総帥・日永が、ついに表立って行動を開始します。扇一族の本拠地を襲撃し、自身の精神支配によって扇家に使える者たちを洗脳して従えた日永は、支配した者たちを連れて姿を消したのでした。さらに日永は、十二人会の本部にも襲撃をしかけ、その場にいた正守を除く幹部を同じく精神支配によって洗脳。

その中で正守は、十二人会を脱退していた竜姫(たつき)のもとを訪れ、裏会を救ってくれるように懇願します。竜姫もまた、独自に総帥を討つために人を集めていて、正守も加えるつもりだったと言います。

そして、竜姫と正守の他に、十二人会・元幹部の鬼童院ぬら(きどういんぬら)、銀魅霞玄(しろみかげん)、扇家次期当主の扇七郎を加えた5人が集まりました。総帥を討つのは正守であるというある予言を聞く正守。決行は明日の晩、舞台は裏会本部がある地・覇久魔(はくま)にすると決めました。また偶然にも、守美子と時守が宙心丸を封印する地に選んだのも、この覇久魔でした。

逢海 月久

ついに最後の決戦が始まり、竜姫たちが覇久魔に攻撃をしかけます。それと同じくして、裏会の内部も揺れていました。今の日永の妹である遥(はるか)と、日永の世話をしていた水月(すいげつ)が、行方を眩ませてしまったのです。

魂蔵持ちである遥の力を使い、術を行使していた日永。遥がいなければ力を使うのにも限界があり、手をこまねいていると部下の零号が現れます。すると零号は、主人であるはずの日永に対して剣を突き立てたのでした。あるはずもない裏切りに動揺する日永でしたが、零号はすでに何者かに乗っ取られていました。乗っ取っていた人物、それは夢路久臣という名で裏会を実質的に支配していた男、真の名を逢海月久(おうみつきひさ)。

月久は、日永を拘束し、新たに生まれ変わった裏会の幹部に乗り移るという計画を話します。しかし、自分の精神支配の力の象徴である海蛇を出して反撃した日永に、月久は討たれるのでした。そこに現れた正守に、自分を殺しにきたと悟った日永は、全てを打ち明け始めました。

日永がまだ人間だった頃、千年生きる天女の話を耳にしました。その天女は、願いを叶える力を持つと。自分の持っている人間ではない力を無くしてもらうために、天女のもとを訪ねた日永。しかし、見つけたのは天女ではなく、天女のように美しい女性・水月。水月を必死に口説き妻にした日永は、ずっと失っていた生きる気力を取り戻したと思いました。

その後、全国を回っていた日永と水月。ある時、異能者たちの怪しげな宴に遭遇。その宴を取り仕切っていたのが、月久。それから、月久によって記憶を消され記憶を書き換えられ、良いように操られていた日永と水月の2人。自分の今までの根底が崩れ、自分の記憶を取り戻すことかできなかった日永。月久に復讐することだけが残っていました。

そこに行方を眩ませていた水月と遥が現れます。なぜこんなことをしたのか、もう気は済んだのか問う水月。日永は、水月が拒めば復讐を止めるつもりだった、全ては水月のためにやったことだと言います。そんな日永の言葉に、水月は涙するのでした。

”眺める者”(ながめるもの)

すると、時音を背に乗せた女の形をしたものが、覇久魔に飛来します。それは、この世界を眺め、命を与えて命を奪う”眺める者”(ながめるもの)でした。

神佑地の力を溜め込んでいた遥の命を奪った”眺める者”を見た日永は、神の審判であると感じます。自分の命と引き換えに遥の命を返してもらうように頼む日永の言葉を、”眺める者”は一蹴。ならば自分が代わりに命を差し出すと言う水月。その命の価値を認めた”眺める者”は、その申し出を容認しました。

一連の流れを見て、水月にこれまでのことを詫びる日永。水月の制止も聞かずに正守が展開していた絶界の中に、自分の本体を晒して飛び込み消滅していきました。そして水月もまた、自ら”眺める者”に食われるのでした。

残るは、宙心丸を覇久魔の地に封印することのみとなった良守。宙心丸が過ごしやすいようにと、広大な範囲に城と城下町を作り上げます。

守美子の決断

また、宙心丸が寂しくないように、これまで出会った人物や妖と、自分のわがままで、友である限も作り出しました。そして、宙心丸の過ごす世界を作り終えます。すると守美子が、この世界は中から完全に封印しなければならないと話します。それは、守美子が結界の中に残ることを意味していました。納得できない良守。今まで何ひとつ母としてやれなかった、これくらいしか自分ができることがない、だから良守たちのために自分の化け物じみた力を使わせて欲しいと言う守美子。化け物なんかじゃないと言う良守の言葉も聞かず、守美子は姿を消します。代わりに、良守の前に現れていたのは守美子の作り出した式神でした。守美子を探す良守の前に、時守が姿を見せます。守美子の意思は固く、良守が外に出て行くことを望んでいると話します。後は消えていくだけだという時守に、力を使って結界の中で実体化できるようにした良守。そして、時守を殴りつけると、宙心丸のそばにいて、いつか自分が父親であることを打ち明けるように言い、外に出て行くのでした。

結界師として役目を終えた雪村家と墨村家に、変化が訪れます。繁守は、一度も踏み入れることのなかった雪村家を訪れ、時子とお茶を飲み合いました。良守もまた、時音を自分の家に上げて、一緒にお菓子作りをします。そして、自分たちの未来について話すのでした。

「結界師」の名言

墨村良守の名言

  • 自分の心配をしてくれる人間を邪険に扱う奴に、他人の心配ができるものか。
  • 俺はっ…お前が元気に笑ってんのがでいっちばん好きなの!!
  • 1人じゃねーのに1人で背負ってるんじゃねーよ、ばか!
  • 俺はもう、誰かが傷つくのは見たくない
  • お願い。ここにいてくれない?
  • 妥協してちゃそれなりの物しか手に入らねぇよ
  • どんな芸術家でも最初は素人だった

墨村正守の名言

  • 自分の心配をしてくれる人間を邪険に扱う奴に、他人の心配ができるものか。
  • 私が力を望むのは… 自分で、選ぶためです。 訳の分からない大きな力に道を決められ、流されるのが我慢ならないからです。 自分以外のものを脅かしたり自由にしたい訳じゃない。

墨村繁守の名言

  • 正統継承者は烏森の地じゃ滅多に死なん

間時守の名言

  • 世界を恨むな。 自分が思っているより… 世界はずっとずっと広く… 君を、全てを 包み込んでくれてる

雪村時音の名言

  • 限君のことで、あんたが思ったのと同じように… あんたが傷つくことで、傷つく人もいるのよ。もっと自分を大事にして……!
  • 良守ィ!!あんたは強い!できるはずだ!!
  • 許さない。絶対許さない……こんなこと続けて……あんたまでいなくなったら、あたし……
  • あんまりひとりで突っ走らないでよね。頼っていい人は周りに結構いると思うよ。ここを守ってるのはあんたひとりじゃないんだし、あたしだっているしね
  • あんたの優しい所…大好きよ。そこはずっと変わらないでいてね

松戸平介の名言

  • そりゃあ、彼は僕同様ミステリアスなものが大好きだったし、助手としても優秀だったけどね…やっぱり僕みたいな人間と関わるには…ちょっと優しすぎたよ

無道の名言

  • 周りのせいにはするなよ、ぼうや。お前を動けなくしているのは・・・常にお前自身だ。最低って、お前の事じゃないのか?
  • 分かっているぞ。どうせ お前は何もできず、何も守れず、誰1人助けられず・・・自分1人の身だけ守っておめおめと逃げ帰る・・・・・・その程度の身で・・・まだ上を見るかね、ぼうや?
  • くだらん感情にとらわれ・・・大いなる力に圧倒され・・・お前はいつも簡単に歩みを止める

「結界師」の評価

良い評価

良い評価

  • 日本の風土感や世界設定がすごく好きで、時音が可愛い。アニメ続編期待してます
  • 小学生くらいの時に見ていたが、人間界に様々な妖が登場し、敵に合わせた戦いをしていく主人公の姿が、バカ真っ直ぐなだけじゃなく、人間味があってカッコよい!
中二病をくすぐる結、滅、解が人気で、ブレない主人公の設定は高評価コメントもお買ったです。

悪い評価

悪い評価

  • 最後がイマイチで、もうちょっと盛り上げて欲しかった。また、アニメは打ち切られていたので、最後までやってほしかった
全体的にストーリーに対しては高評価が多く、不満の声は見当たりませんでした。

コメント

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