今回は「名探偵コナン」の黒の組織に関する登場人物・あらすじ・ネタバレをご紹介。ネタバレを含んでおりますので、まだ観られていない方はご注意ください。
黒ずくめの組織とは
出典:ENDIA[エンディア]
黒ずくめの組織とはFBIやCIAも、長年追い続けている国際的な犯罪組織である。組織の全容はもちろん、正式な名前すらわかっていない。メンバーが、全身黒ずくめの衣服をまとっていることから、コナンは「黒ずくめの男達」「黒ずくめの組織」といった呼び方をしている。黒ずくめの組織のメンバーの幹部クラスの人物には、「ボス」によって酒やカクテルの名前に由来するコードネームが付けられており、通常はそれで呼び合う。黒ずくめの組織のボスは、「名探偵コナン」の黒幕であり、1008話でボスの名前が烏丸連耶ということが判明した。しかしその人物がどんな人物かは未だ不明である。筆者の青山さんのコメントによると、「黒の組織のボスの本名はすでに一度作品内に出ており、また、黒の組織の正式名称はあるがそれを公表してしまうとボスが判明してしまう。」と発言している。アガサ博士は工藤新一の隣人であり作中に多数出ておりアガサという名前のお酒もあるため、一時期黒の組織のボスがアガサ博士ではないかという説が流れた。しかし、この説は筆者がコメントで否定している。
黒ずくめの組織メンバー
出典:ciatr[シアター]
黒ずくめの組織の現在のメンバーの主要人物としてジン、ウォッカ、ベルモット、キャンティ、コルン、バーボンの6名が挙げられる。
ジン
ジンは、工藤新一にAPTX4869を飲ませた張本人で、ボスと直接連絡を取り合え、構成員の実質的な管理も行なっている幹部クラスの人物である。コナンが車内やキールの靴底に仕掛けた盗聴器にいち早く気づくなど鋭い洞察力と観察力を持っている。裏切り者や警察に手が回りそうなものは問答無用で抹殺してしまう。組織から指示された殺人の標的がたとえ仲間であったとしても躊躇なく殺すなど、人の命を奪うことにためらいがない。
ウォッカ
ウォッカは主に潜入捜査を担当しており、ジンと共にコナン(工藤新一)がマークしている、組織の最重要人物の1人でもある。拳銃、自動車・バイク・戦闘ヘリなどの操縦、IT、さらには特殊メイクによる変装など多彩な能力を持つ。性格は人とは対照的で、機転と注意力に欠けた失敗が多く、それを度々ジンに指摘されている。ただし、記憶力に関してはジンよりも優れており、彼が忘れるようにしている「殺した人物」の情報が必要になった場合は、それを教える等のサポートをしている。
ベルモット
ベルモット(シャロン・ヴィンヤード/クリス・ヴィンヤード)は、組織の女性幹部で情報収集や暗殺、取引などのサポートを行う。表の顔は、ハリウッドで活躍する自称29歳の人気二世女優である。千の顔を持つ魔女と言われるほど老若男女を問わない変装の達人であり、変声機を使わずに他人の声を模倣することもできる。組織内での階級はかなり高い地位にあり、ボスに特別目をかけられており、直接メールで指示を受けている。同じ幹部格であるジンにも一目置かれている。正確な年齢は不詳だが、少なくとも40代を過ぎている。新一の母・有希子とは親友で共に黒羽盗一のもとで変装の修行に行った間柄でもある。性格は、仲間を含めた自分以外の人間を見下した言動が多い。計画の中で仲間の構成員を平然と使い捨ての道具扱いするなど、自己中心的で冷酷な行動をとるため、組織の中では彼女を嫌っているメンバーが多く、次第にボスからも警戒されるようになっている。笑いながら楽しむように標的を殺そうとする等、残忍な面を持っている。組織の中でコナンと灰原の正体及びその所在を唯一知る人物であり、東都デパートでの「4台のポルシェ」事件の際に灰原がシェリーの幼児化した姿であることに気づく。また、灰原の両親である宮野夫妻が開発に携わったAPTX4869を用いた研究の全容についても知っている模様。灰原がAPTX4869により幼児化したことを組織に知られることを恐れている節があり、組織にその事実を伏せている。
キャンティ
キャンティは腕利きの女性スナイパーで左目周りにアゲハ蝶をあしらったタトゥーを入れている。短気な性格で、待ち伏せ時間の長さに癇癪を起こしたり、人目につく形で狙撃体勢をとるなど、スナイパーとしての素質にかける面がある。ベルモットを相当憎んでおり、過去に何かあったと考えられる。
コルン
コルンも同じく腕利きのスナイパーで、黒い野球帽をかぶりサングラスをかけているため素顔は見えない。キャンティとコンビを組むことが多い。キャンティとは対照的に口数が少なく、助詞を省いた独特の短い言葉で淡々としゃべる。
バーボン
バーボンは、黒の組織に潜入している公安警察官。組織に与えられたコードネームはバーボン。組織では主に情報収集などを担う探り屋として活動している。表の顔は私立探偵・安室 透で、毛利小五郎に弟子入りする形でコナンたちと接点を持つようになる。情報収集・観察力・洞察力にたけており、キールが危険を冒してまでFBIに警告するほどの切れ者で、赤井秀一からも「敵に回したくない男の一人」と評されている。身体能力も優れており、殴りかけられて即座にかわしたり、犯人を殴って気絶させたりする描写がある。共に公安から組織に潜入していた仲間であるスコッチの死に深く関わった赤井秀一を憎んでおり、彼の前では普段の穏やかな物腰が崩れ、感情を剥き出しにする。このため、公安警察として黒の組織の潜入捜査をするだけでなく、隙あらば組織の立場を利用して、スコッチの敵を討つべく赤井個人への復讐も目論んでいる。しかし、自身が公安警察の降谷零であることを赤井本人に知られてしまったこともあって、赤井への復讐は出来なくなっている。ベルモットの弱みを握っており、「もしも自分の命が絶たれた場合には、その秘密が組織内にリークされることになっている」と語っているが、その秘密がどのようなものかは不明である。
また、すでに現在組織を抜けてしまったが今後下記となる人を紹介する。
ライ(赤井秀一)
ライ(赤井秀一)は、FBIの潜入捜査員であった。クールでポーカーフェイスのため、あまり感情を表に出すことはない。家族は妹の世良真純がいるが、ジョディやキャメルにはその存在を明かしていなかった様子。世良の発言が真実であれば、赤井は世良を含めた3人兄妹の長男ということになる。また、世良に截拳道を教えたのも赤井であり、具体的な描写はないものの「世良よりも3倍は強かった」とされている。組織のメンバーである宮野明美と接触し、「諸星 大」という偽名を使って交際し始め、彼女や妹の志保を介して組織へ潜入した。しかし、FBIの仲間の1人であるキャメルのミスが原因で正体が発覚し、捜査が失敗したばかりか、赤井を組織内へ連れ込んだ明美が組織に殺されてしまう。最初は捜査目的で交際を始めたものの、明美への想いは非常に強く、その因縁から彼女を直接殺害したジンを中心として組織を追い続けている。「水無怜奈により、銃で撃たれ死亡した」と周囲に認識させることに成功。モニターで監視していたジン達に、赤井の肺と頭を撃ち抜くところを確認させたうえで、楠田陸道の遺体とすり変わり、証拠隠滅のためにシボレーごと爆破させた。身元がほぼ確認不可能なほどの損傷を受けた遺体が発見され、コナンの携帯についた指紋と焼け残った遺体の右手の指紋が一致したことから、FBIは遺体が赤井であると判断していた。現在は沖矢昴として工藤家に居候している。沖矢昴としての姿は眼鏡をかけた細目の青年で、声を変えるためチョーカー型変声機を首に巻いており、それを隠すために常に襟の詰まった服装をしている。
シェリー(宮野志保/灰原哀)
シェリー(宮野志保/灰原哀)は、「APTX4869」の開発に携わった宮野夫妻の娘で、両親亡き後、薬の研究と開発を受け継いだ。組織にたった1人の家族、姉の明美を殺害された件と、試作段階の薬を勝手に使用された件に反発して薬の研究と開発を中断したことにより、監禁される。その後、自殺のために隠しもっていた「APTX4869」を飲んで新一と同様に身体が幼児化したために、手錠から逃れることができた。工藤新一襲撃直後にはあったはずのタンスの中の子供服が、2度目の調査時にはすべてなくなっていたことに気がついており、また薬の試作段階におけるマウステストで幼児化したマウスが1匹だけ存在していたことから、工藤新一が失踪した理由が幼児化によるものではないかと推測していた。そのため、同じ薬で幼児化した境遇の持ち主であろう工藤新一を頼って工藤家に向かい、その門前で倒れていたところを阿笠博士に保護された。以後は正体がばれるのを防ぐため、灰原哀と名乗り江戸川コナンと同じく帝丹小学校1年に編入。その一方で、阿笠宅に居候しながら地下の研究室で「APTX4869」の解毒剤を引き続き研究している。
黒の組織に関する今後の考察

ここで今後の考察をしていきたいと思う。ボス(烏丸蓮耶)の性格は、第67巻FILE.8「静かなる戦い」でベルモットが述べたところによると「慎重居士で、石橋を叩きすぎて壊しちゃうタイプ」。かなり用心深いとわかる。第42巻FILE.10「ラットゥンアップル」ではベルモットに直接、次のようなメールを送信している。「どうやら私はお前を自由にさせ過ぎたようだ。私の元へ帰ってきておくれベルモット。」(『名探偵コナン』42巻から引用)ベルモットを特に気に入り重用する一方で、いささかの不信感も抱きつつある。そのベルモットによると赤井を「我々の銀の弾丸になるかもしれないと恐れている」と。また、使用メールアドレスを携帯電話でプッシュするとその操作音は「七つの子」のメロディになることをコナンが突き止めている。この曲は「からす なぜなくの~」という歌詞であるが。ここにも烏丸蓮耶を導く伏線が張られていました。安室はベルモットに対してこのように発言している。「組織のメンバーが知ったら驚くでしょうね…まさかあなたがボスの…」(『名探偵コナン』85巻から引用)この発言から「あの方」とベルモットの間にはただならぬ関係があることが判る。その関係とは、愛憎関係か、血縁関係か、はたまたもっとほかの関係なのか。まだまだ謎の多い烏丸蓮耶ですが、黒の組織の目的が「死者の復活」だとすると、烏丸自身はすでに死んでいて、何者かが二代目を名乗っているという可能性も考えられる。そしてこの作品がどのような終わり方をするのかはやはり逮捕されて終わるのではないのかと思う。
と作者が以上のように述べているためである。青山剛昌さんが長期休載に入ってしまったため、謎が明かされるのはまだまだ先のことになりそうだが、急展開を迎えた物語の今後に期待したいと思う。
名探偵コナンの評価
良い評価
- 主人公の高校生探偵を、体だけ小学生の低学年にまで若返らせるという着想点の良さと、主役陣を取り巻くキャラ達が警察関係者も含め、魅力的に描かれている点。また、黒の一味との攻防を軸とした「続き物のストーリー」部分での、手に汗握るスリリングな筋立ても秀逸です
- 初期の頃の絵柄、ストーリー・“体は子供、頭脳は大人”に目をつけたところ
- 毎回よくトリックや動機を考えているところ・かっこいい&かわいいキャラ達
- 事件トリックはシンプルなものの(むしろシンプルだからこそ良い)プロットが凝っているためマンガとして非常におもしろい コナンが小さい体の足りない部分を聡明な頭脳や博士の秘密道具で補い、蘭ちゃんから正体を隠しながらもなんとか事件を解決するドタバタ劇は ただ単に小さくなったことに苦労しているだけではなく これを逆に武器にもしていて子供の体だからこそ解決できた事件も沢山ありました 数ある探偵マンガの中でも群を抜いておもしろく、これは人気が出るのも納得です。
悪い評価
- 長すぎ。トリックは小学生の工作レベル。推理物なのにファンタジー要素多すぎ、リアリティなさすぎ。
- 長すぎるジャンプのこち亀やワンピース同様、幾ら何でも長すぎる。黒の組織と中々決着をつけられない。灰原が出た辺りから面白くなくなった。
- 「一話完結」部分での構成があまりにワンパターン。事件内容といえば殺人ばかり、解明結果も内部犯で、仲間の誰かが真犯人というのが相場。ただトリックの内容と解明過程だけを、各事件ごとにアレンジしているに過ぎないのです。
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