今回は「北斗の拳」のあらすじ・ネタバレ・名言・評価まとめをご紹介。北斗の拳のネタバレを含んでおりますので、まだ北斗の拳を観られていない方はご注意ください。
北斗の拳のあらすじ・ネタバレ
北斗四兄弟
北斗神拳伝承者のケンシロウ、ケンシロウの兄であるジャギ・トキ・ラオウ。この四兄弟は宿命の中を生きていく。
この物語の主人公ケンシロウが一番早く出会った兄弟が復讐に燃える男三男のジャギである。ある村でケンシロウと同じ胸に七つの傷を村人に見せ【俺の名を言ってみろ】と問いかけ、答えることができなければ首を切り処刑するという極悪非道の行為が行われていた。
その時ケンシロウが村を訪れた。ケンシロウの名を語り残虐行為を繰り返していた男の正体はかつて兄と呼び共に北斗神拳の修行に励み、北斗神拳伝承者争いに敗れたジャギ。
ジャギがなぜこのような行為に及んだのか、それはケンシロウに対するとてつもなく大きな憎しみによるものであった。ジャギがケンシロウを憎む理由は以下の二つの出来事がきっかけである。
・兄より優れた男など存在しないと信じていたのに弟であるケンシロウに北斗神拳伝承者の座を奪われてしまったこと。
ケンシロウ vs. ジャギ
遂に再開した因縁の兄弟。その戦いの場所はジャギが選んだアジトの高層ビルの屋上であった。ケンシロウよりも自分の方が強いと信じて疑わないジャギは、拳法と武器を織り交ぜた攻撃でケンシロウを攻める。しかしケンシロウの前ではジャギの技は何一つ通用しなかった。そこでジャギは屋上に用意しておいたガスタンクに火を放ち、屋上を火の海に変えてしまった。勝利を確信したジャギは冥途の土産にととある事実をケンシロウに伝える。
それは南斗の男シンを唆し狂気に走らせたのは自分だという告白だった。そして怒りに震えたケンシロウが屋上の床を崩壊させ、炎を鎮火した。
ジャギに迫るケンシロウ。ジャギは最後の手段としてどこかで会得した南斗聖拳で戦うも、付け焼刃で会得したジャギの拳法などケンシロウには通用するはずもなかった。
シンの怒り、ユリアの怒り、ジャギに殺された幼い兄弟の怒り、ケンシロウ自身の怒り、四度の怒りの拳をジャギに叩き込んだ。そしてジャギの頭は破裂し死に絶えた。だがジャギが死の間際に残した言葉が再びケンシロウを宿命の渦に誘った。
【まだ兄者達は生きている】
ケンシロウにはジャギの他に二人の兄がいた。彼らが生きている。その事実を知った今、ケンシロウは兄達に会いに行かなければならなくなった。一子相伝の北斗神拳の伝承者として。
先代伝承者リュウケン
千八百年の長きに渡り受け継がれてきた一子相伝の拳法北斗神拳。だが先代伝承者リュウケンは男児に恵まれず四人の子供を養子として迎えた。末弟ケンシロウ、三男ジャギ、次兄トキ、長兄ラオウ。
兄弟間で伝承者争いをした結果、伝承者に選ばれたのは末弟ケンシロウであった。ケンシロウはその北斗神拳伝承者争いに終止符を打つべく、残る二人の兄に会おうとしていた。
カサンドラ
ケンシロウは次兄トキがカサンドラという場所に捕らえられていることを突き止めた。そこはかつて鬼と恐れられた凶悪犯達が収監されていた監獄であり、出獄を願う囚人達の声が響き渡ることから「鬼の哭く街」と呼ばれる監獄島であった。
だがそこがどんな場所であろうと、ケンシロウはトキに会わなければならない。
本来北斗神拳伝承者はトキがなる予定であった。しかし核戦争が起こったあの日、ケンシロウとユリアを庇ってシェルターの外に残ったトキは、死の灰によって病を負い伝承者の道を断念することになった。
ケンシロウ vs. 獄長ウイグル
カサンドラに到着したケンシロウ。囚人達の担ぐ神輿に乗って現れたのはこの監獄の獄長ウイグルであった。獄長ウイグルこそが不落のカサンドラ伝説を作り上げた張本人。
泰山流の鞭術を繰り出すウイグルと互角以上に渡り合うケンシロウ。
しかし数十本の鞭を絡められ動きを封じられたケンは、強力無比な体当たり・蒙古覇極道を受け、大ダメージを負ってしまう。しかし、再び繰り出された覇極道を、今度は指六本で受け止めてみせたケンシロウは、そのまま北斗鋼裂把で肩の筋を引き裂き、勝負を決したのだった。無数の拳を叩き込まれ、ふっとばされたウイグルは、ケンシロウのために掘った墓穴の中に小さく畳まれるようにして死亡したのであった。
カサンドラが陥落したことで、囚人達の嘆きの声は歓びの声へと変わった。だが、ある男達の登場によって、歓声はすぐに絶望へと変わった。拳王親衛隊。彼らは、世紀末覇者を名乗るこの世の支配者「拳王」の近衛兵であり、このカサンドラがまだ拳王の支配下にあるという事を囚人たち知らしめる存在なのであった。
トキとの再会
監獄塔に立ち塞がる拳王親衛隊を蹴散らして、遂にケンシロウ達はトキと再会する。北斗有情拳。自らに剣を振り下ろしてきた男達に対し、トキが放ったその拳は、痛みを感じることなく、死ぬ間際に天国を見るという奥義であった。だが、トキの体を蝕む病は、確実に彼の命を削っていた。故にトキは、このカサンドラにてケンシロウが来るのを待ち続けていたのだった。そしてもうひとつ、トキがケンシロウに見せたかったのは、カサンドラに染み付いた多くの血の跡であった。それは、拳王の為に殺された武道家やその家族の血。拳王の暴虐を止めぬ限り、人々の哭き声が止む事が無い事を、ケンシロウは知っていた。そしてその拳王の正体が、己の兄・ラオウであるということも。
ケンシロウ vs. ラオウ
そして程なくしてケンシロウはラオウと再開する。北斗神拳伝承者争いに終止符を打つべく。
ラオウが最後の闘いの場として選んだのは、北斗神拳の聖地、北斗練気闘座であった。戦いは、無想転生を会得したケンシロウが有利かに思われた。しかしラオウもまた、深い哀しみの果てに究極奥義を身につけていた。ケンとラオウが悔いなく闘えるため・・・そう言って己の命を差し出したユリアの姿を見て、ラオウは初めて己がユリアを愛していたことを知った。そしてその命と引き換えにラオウは哀しみを知り、その姿から戦いの無惨を知った兵士たちは武器を捨てる事を選んだのであった。
北斗練気闘座は、ケンシロウとラオウが初めてユリアと出会った場所でもあった。母の胎内に感情を置き忘れ、閉ざされていたユリアの心は、ラオウによって誘われ、ケンシロウによって開け放たれた。そしてそれは、ケンシロウとラオウの永き闘いの始まりの時でもあった。互いに究極奥義を纏い、奥義が意味を成さなくなった二人の闘いは、憎しみの無い拳を撃ち合う子供の頃に時が戻ったかのようであった。
ラオウが周囲に広げる闘気の中に、ケンシロウがゆっくりと踏み込んでいく。闘気の乱れを誘い、無想の一撃を放つより他に決着をつける術は無い。次の一撃が最後となる事を、二人は知っていた。ケンシロウの覚悟を受け、ラオウの身体から闘気が消える。次の瞬間、全てを込めた二人の拳が交錯する。勝ったのはケンシロウであった。
二人の勝敗を分けたもの。それは愛を捨てた者と、愛を心に刻み付けた者の違い。ラオウへの想い、そしてユリアへの想いが生きている己の心を砕くことは出来ない。そう語るケンシロウであったが、ラオウもまたユリアへの思いを捨てたわけではなかった。ラオウは、ユリアの命を奪ってはいなかった。ユリアの身体は、既に不治の病に侵されていた。限られた命の中で自らの幸せを放棄し、己の宿命に全うしようとするユリアの生き様を見たラオウには、もはやユリアを殺すことはできなかったのだった。
互いに愛を背負った二人の拳は五分であった。だが強敵達との死闘を潜り抜けたことが、ケンシロウを成長させていたのであった。
「わが生涯に一片の悔い無し!」
突き上げられた右拳から、ラオウに残された全ての力が放たれる。天空を穿ち、曇天を切り裂いたその光景は、この世界に光が戻ったことを告げているかのようであった。
北斗四兄弟の宿命の戦いはこれで幕をおろした。弔いを終えたケンシロウは、ユリアと、そして黒王と共に新たな旅路へと出発するのであった。
北斗の拳の名言
ケンシロウの名言
- てめえらに今日を生きる資格はねぇ!!
- お前は もう死んでいる!
- おれの墓標に名はいらぬ!!死すなら戦いの荒野で!!
- おああ!!あたたたたーーっ!!
サウザーの名言
- おれは聖帝サウザー!! 南斗六星の帝王!! ひ…退かぬ!! 媚びぬ省みぬ!! 帝王に逃走はないのだーー!!
ユリア
- 峻烈な男たちの戦いのためにわたしがしてあげられるのは 心置きなく送り出すことだけ わたしに見つめられていては突きにくいでしょう わたしも天に帰りましょう
- ね…生きてるでしょ 暖かいでしょう これが命よ!! あなたもわたしもこうやって生まれてきたの…
ラオウの名言
- わが生涯に一片の悔いなし!!

北斗の拳で一番有名な名言といっても過言ではないでしょう。
トキの名言
- 忘れたかラオウわたしがあなたの全てをめざしていたことを!!
- ケンシロウ おれはこの先 人の命を助ける人間として生きる… いずれは死ぬ体…… それまでなん人の命を助けることができるのか それが おれの生きていたという証だ!!
レイの名言
- てめえらの血は なに色だーーっ!!
リンの名言
- わたしたちが希望を捨てたらどうなるの! わらしたちには希望しかないのよ!! ねっ! 信じるのよ いつか必ず明るい明日がくるって… そう信じて生きてきたじゃないの 最後の最後まであきらめちゃだめ!!
北斗の拳の評価

北斗の拳の評価をご紹介いたしましょう。
良い評価
- 絵柄も世紀末感が良く出ている。バトルには迫力があって緊張感の演出が上手い画力。
- 主人公ケンシロウを始め漢達が勢揃い。名場面多数。
- 子供時代から付き合って美男美女に成長したリンやバットとの関係にオチが付いたラストも綺麗
- 核戦争後の世界に於ける弱肉強食で無秩序な世界
- 無秩序な世界で徐々に秩序と自然が回復していく
- ゲスなキャラから信念を通した漢達まで、より取り見取りな対戦相手が魅力
- 対戦相手のボケ(攻撃)とケンシロウのツッコミ(北斗神拳)と実はギャグ漫画の要素もあり
- 世紀末覇者ラオウの強敵ぶりと信念と最期

とにかく画力がすごいという意見が多かったです。
悪い評価
- もはやジャンプあるあるだが後半迷走してる感あるファルコなんかは存在意義がわからんぐらい修羅の国もケンシロウに成長がないから話のスケールが小さく見える。
- 人の死に方が残虐過ぎる。北斗神拳と南斗聖拳は暗殺拳のはずだが、破壊力が激しいために目立ってしまい、これでは暗殺とは呼べない。後付け設定が多すぎる。無理に話を長引かせ、内容がグダグダになっている

伏線設定がずさんや、描写がグロいなどの意見が目立ちました。
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