「ハイスクール・フリート」あらすじ・ネタバレ・評価・感想をご紹介。「ハイスクール・フリート」のネタバレを含んでおりますので、まだ観られていない方はご注意ください。

ちなみに、アニメ本放送開始時はいきなり作品タイトル変更で話題となりましたね。そして、ついに映画化!「ハイスクール・フリート」の見所が満載です。
ハイスクール・フリートとは?
2016年4月より3ヶ月間、オリジナルTVアニメーションとしてレギュラー放送が行われた「ハイスクール・フリート」。2018年に制作が発表された「劇場版」がTVアニメ本編の放送から3年半経過した2020年1月に上映されます。
今回は、その「ハイスクール・フリート」、通称「はいふり」について取り上げ、あらすじやキャラクターについて紹介するのですが、まずは、ハイスクール・フリートの主な制作スタッフを見ていきましょう!
ハイスクール・フリートの主な制作スタッフ
・原作:AIS、AAS(漫画やライトノベル原作ではないオリジナル作品)
・監督:信田ユウ
・キャラクター原案:あっと(漫画「のんのんびより」原作者)
・音楽:小森茂生(TVアニメ版「けいおん!」音楽プロデューサー)
・アニメーション制作:プロダクションアイムズ(OVA版制作後倒産)→A-1 pictures(劇場版制作)
そんな「ハイスクール・フリート」ですが、オリジナルアニメーション作品でありアニメ版12話とOVA版2話で成り立っています。
『のんのんびより』の原作者のあっと氏によるキャラクター原案で、アニメ本放送前のキャラクターデザインと担当声優紹介のカウントダウン発表は盛り上がりました。
アニメーション制作会社が倒産により変更となりましたが、「ソードアート・オンライン」等数多くの作品に携わった実績のある「A-1 pictures」による劇場版制作となります。
ハイスクール・フリートの世界設定
ハイスクール・フリートの世界設定は、現実世界の日本とは異なる設定となっています。100年前。日本は石油やメタンハイドレートの採掘による急激なプレートのずれが生じ、国土が水没してしまいます。国土が縮小したと同時に「水上都市」→「海上都市」へと切り替わっていきました。
海上都市同士の航路が増え続けた日本で、人々の憧れの的となっていった職業が航路といった海の安全と防衛を担う『ブルーマーメイド』です。ブルーマーメイドになる為に養成学校へ入学した少女達が海洋実習の中で強く成長していく、という設定になっています。
ハイスクール・フリートのあらすじ・ネタバレ
TVアニメ版のあらすじをご紹介。いきなり放送初回で「作品タイトル変更」しましたね。
主人公の岬明乃は、海難事故で両親を失い自分自身だけが「ブルーマーメイド」に助けられます。預けられた養護施設で幼馴染の知名もえかと仲良くなり、共にブルーマーメイドになる事を夢見ていました。
夢を叶えるべく、ブルーマーメイドを養成する学校である『横須賀女子海洋学校』への入学を果たした明乃は、小学校以降疎遠になっていた、もえかと再会します。
更に、海に落下するという偶然ながらクラスメイトで後に同じ「教育用戦艦」で海洋実習に出る事となる宗谷ましろと出会います。
教育用戦艦によって実習のクラス分けが行われ、もえかは「戦艦武蔵」、明乃は「戦艦晴風」の艦長(クラス委員長)に任命され、海洋実習へ旅立つ事に。「戦艦晴風」に集まった面々は落ちこぼれの生徒ばかり。早速演習を予定していた目的地へ大遅刻をやらかしてしまいます。
ところが、目的地に到着したと同時に教官が乗船する「戦艦さるしま」に砲撃を受けてしまいます。教官が「晴風から攻撃を受けた」という誤報を学校と公的機関に流してしまい、晴風の乗員全員が反逆したとみなされて、犯罪者の扱いを受けてしまいます。
明乃を始めとする晴風の乗員達は逃亡しながら海をさまよい始めます。その直後、ドイツの留学艦である「シュペー」と遭遇し、攻撃を受けてしまいます。
しかし、シュペーから謎の小型船が晴風に向かいますが、直ぐにシュペーによって小型船が攻撃を受け一人の少女が放り出されてしまいます。
明乃が晴風に装備されている水上バイクで少女を助け出し、同時にシュペーから晴風は逃げ切りに成功するのでした。
逃げ切りに成功した晴風でしたが、今度は東舞鶴海洋学校の潜水艦から魚雷による襲撃を受けるも、巧みな作戦で再び逃げ切りに成功します。襲撃の最中、ドイツの小型船から救助した少女が目を覚まします。
彼女の名前は「ヴィルヘルミーナ」といい、シュペーが急に機能を停止し同じく乗船していた船員達が何かの症状に侵され異変を表し、手に負えなくなり脱出してきたというのです。ヴィルヘルミーナは晴風の乗員達と共に、横須賀女子海洋学校へ向かう事となります。
航海の最中、物資が不足してしまい、明乃を始めとして少人数の乗員で買い出しに出ます。ところが、買い出しの最中に、不運にも横須賀女子海洋学校の生徒達に見つかり捕縛されます。
晴風に残っていた乗員の面々は、偶々海から拾い上げた漂着物の中から飛び出してきた「ネズミ」の船内暴走に巻き込まれ混乱します。
そうこうしているうちに晴風は、捕らわれてしまった明乃達が乗せられた学校の船に囲まれ、絶対絶命のピンチに。砲術長(砲撃のかじ取り)を任されていた立石志摩が、暴走して学校の船に向かって発砲。正気を失っていた志摩をヴィルヘルミーナが止める事で事なきを得ます。
志摩は、砲撃した時の事を一切覚えておらず、事情を確かめていた衛生長(保健委員)の鏑木美波は、確保していた「ネズミ」に、電波のようなものを発生させている事に気が付きます。
学校の船には一切晴風を攻撃する目的はなく、状況確認と救助の為にやってきたのでした。これで、晴風の犯罪の疑いは晴れ、何故事件は起こったのか原因を探し始めます。
そんな時、学校からの緊急連絡が入ります。晴風と同様、行方が不明になっていたもえかが率いる「戦艦武蔵」が発見されたとの一報で、急遽晴風は武蔵の居る場所に向かう事となります。
一方的な攻撃を発見した戦艦に向ける武蔵の様子を見た晴風の一同。明乃は、もえかを助ける為に一人で武蔵へ海上バイクを使って向かいますが、途中座礁して海に投げ出されてしまいます。
海に投げ出された所を救助された明乃。明乃が救助された頃、晴風は電子機器が一切使えなくなるという症状に見舞われます。
その原因はやはり「ネズミ」。ネズミが謎のウィルスを人体にかみつく事で繁殖させていた事、更に電波を発信していた事で、電子機器の使用に影響を与えていたのです。
原因が判った事で、美波はネズミ対策のワクチン作りに乗り出します。
晴風はその後、座礁して困っていた一般船を助けたり、ウィルスに脅かされた「戦艦比叡」やドイツの留学艦「シュペー」との交戦を切り抜けました。
美波は学校に「ネズミ」対策のワクチンを完成させ、一般戦を助けた際に出会ったブルーマーメイドに学校へ届けるように依頼します。
シュペーとの交戦で、ウィルスに侵されていたシュペーの船員を救ったヴィルヘルミーナは、晴風の乗員達とお別れをする事となります。
迎えた武蔵との交戦。晴風には学校から、ブルーマーメイドが現場に到着するまでの間、捕捉せよという指令が下ります。
晴風は武蔵を捕捉しますが、同じくウィルスの影響で船員達が囚われていた武蔵は砲撃を仕掛けてきます。戦艦の装備も能力も大きく離れている晴風には成す術がありませんでした。近くに居たブルーマーメイドの艦隊が応援に駆け付けますが武蔵の猛攻に遭い大きくダメージを負います。
明乃は晴風の仲間であり、生徒一同を巻き込みたくない一心でどう手を討つか迷い続けますが、ましろの一言によりもえかの救助に向かう決意をします。晴風による武蔵の救出作戦が始まります。
武蔵の足を止め、反撃を食い止められば、砲撃をかませるであろうチャンスはあると見ていました。しかし、武蔵の砲撃は止む事が無く晴風に襲い掛かります。晴風は大ダメージを負いピンチに。
ピンチに駆け付けたのは、かつて交戦した比叡やシュペーといった戦艦。学校の艦隊が晴風の援護に間に合ったのです。
晴風は、艦隊の援護を受け武蔵に接近し体当たりして突入部隊を乗り込ませて、ウィルスに侵された船員の救助に向かいます。
明乃も、もえかの救助に向かい、ようやく幼馴染二人が再会を果たします。晴風の生徒一同は無事学校へ帰還を果たしますが、晴風は残念ながら沈没し、お役御免となるのでした。
きなりの作品タイトル変更は、「自作自演」?
TVアニメ版放映開始前は「はいふり」というタイトルで公表され、当時の公式サイトも明乃ともえかの二人が移り、「ゆるふわ」とした学園生活アニメかと想像させるものでした。
しかし、初回放送のラストでロゴが全く変わり「ハイスクール・フリート」というタイトルが前面に押し出されると、公式サイトも戦艦の上に乗った、明乃を中心とした生徒、晴風の船員達が描かれたイラストに変更されました。
東京都の秋葉原ラジオ会館に掲示されていた巨大広告も、初回放送終了と同時に大掛かりな張替え工事がなされ、タイトル変更は企画段階で決まっていた事である様子が見受けられます。
到底、タイトル変更は大手のメディアやSNSでも取り上げられました。
宣伝作戦大成功、といった所でしょうか。1話でのゆるふわな学園生活が始まるような雰囲気を醸し出すAパートから、急に戦艦を攻撃して犯罪者扱いになるBパートの展開も上手くタイトル変更に合わせた構成であったと感じます。
ハイスクール・フリート評価
良い評価
- いきなりクライマックスか、と思うような戦闘に巻き込まれ、何がなんだか、と思う人もいるかと思いますが、いわゆる競技のような勝ち負けの話ではなく、皆が一つの方向に向かってトラブルに対処していく、という方向性が私としてはとても好みで、最後まで楽しめました。全編スピード感もあり、目が離せず、イッキ見しました
- 内容は気になる部分はいくつもありますが、そんなに深く考えずに設定を呑み込んでしまえば戦闘は熱いしキャラは可愛いしとても楽しめます。
- 登場する艦隊もリアルに描かれており、戦闘シーンは迫力あります。ノリはガルパンみたいですが、戦闘は安全ではなく怪我もするようです。なのでスリルもあります。総じて面白く一気に視聴してしまいました
悪い評価
- これほど酷い脚本は見たことがない。どんなアニメにもテーマの一つや二つは垣間見ることができるものだが、この作品に至ってはテーマが一つも見当たらない。
- ストーリーは陳腐そのものかなり無理筋なトンでも設定多々キャラもイマイチただ海戦シーンの演出だけは悪くはなかった海戦シーン以外は見るべきものはないかなOP曲も悪くはなかった
ハイスクール・フリート感想
急な作品タイトルの変更で「ゆるふわ系学園モノ」から「ミリタリー系成長物語」に変化したハイスクール・フリート。ここ数年以内では視聴者の意表を突き破った作品として一番に挙げても良いでしょう。キャラクター達も、晴風の生徒、船員達だけで30人は居りますし、お気に入りの子を選んで活躍する場面に注目すれば、より見所がある作品です。
舞台のモデルである神奈川県の横須賀市も未だ地域のお祭りのイベントのコラボレーションやタイアップイベントを実施しており、市内にある和菓子店ではコラボとなるお菓子が売られる等、横須賀市に愛される作品となっています。
2020年1月に上映を予定されている劇場版に向け、一度はTVアニメ版と、番外編となりますがOVA版にも目を通しておくと、より楽しめるのではないでしょうか。
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