今回は「はじめの一歩」のあらすじ・ネタバレ・評価をご紹介いたします。「はじめの一歩」のネタバレを含みますので、まだ見られていない方はご注意ください。
はじめの一歩とは
『はじめの一歩』は、ボクシングを題材とした森川ジョージによる日本の漫画作品。 1989年から『週刊少年マガジン』で連載中。各話数の通し番号の表記はそれぞれ「Round.○○」。 出典:ウィキペディア
簡単なあらすじにすると、

単行本100巻を超える人気の高い長編ボクシング漫画で、主人公の試合だけでなく、同じジムの仲間やライバル達の戦いも詳細に描かれているのが特徴的な漫画。見どころも多くありますので早速はじめの一歩のネタバレを見ていきましょう!
はじめの一歩 あらすじ・ネタバレ
・プロボクサー、幕之内一歩
母子家庭で釣り船屋を親子で支える高校生の幕之内一歩は、いじめられっ子で気弱な性格でした。ある日、河原でいじめられているところをプロボクサーの鷹村守に助けられ、ジムに連れてこられ気分転換にサンドバッグを殴ったところハードパンチャーの素質がある事が分かります。強いとは何か?という問いの答えを求め、プロボクサーを目指して練習する事になります。同い年で同じジムの宮田一郎とスパーリングで対決し、最初はKOで負けてしまいますが、次はKOで勝利します。一歩をライバルと認めた宮田は同じジムだと対戦できない為ジムを移り、プロの試合で再戦を約束します。練習を重ね、プロテストを受けに行った一歩は、無事に合格しプロボクサーとして歩みだします。
・新人王
プロボクサーとして、対戦を重ねる一歩は、パンチ力を活かしKOを積み上げていきます。新人王になる為、トーナメントに出場し、優勝候補の速水龍一を1RKOで倒すなど快進撃を続け、決勝まで勝ち上がります。対して、宮田一郎も一歩と再戦する約束に燃え、準決勝まで勝ち上がりますが、優勢で進めていた準決勝の相手、間柴了に足を踏まれて足首を痛め、それが原因で敗れてしまいます。宮田の無念を晴らす為、決勝では反則にも負けず見事KOで勝利し、東日本新人王に輝きます。その後、全日本新人王を決める試合に、拳の怪我をおして出場し、西日本新人王の千堂武士と対戦し、苦戦の末勝利をおさめ、全日本新人王になる事ができました。
・日本王者
日本ランカーに名を連ねた一歩は、優勝すれば日本王者に挑戦できるA級トーナメントに出場します。アウトボクシングの上手いスピードスターと呼ばれる冴木卓麻を破り、アマチュア世界王者のヴォルグ・ザンギエフを練習で身につけたガゼルパンチでKOし、優勝します。迎えた日本タイトル戦では王者の伊達英二と互角に戦いますが、伊達の執念が優り、最後は心臓打ち(ハートブレイクショット)で動けなくなった一歩へタオルが投げ込まれKO負けとなって初黒星を喫します。その後、世界タイトルへ挑戦する為、伊達が日本タイトルを返上し、その空いた日本王者の席を賭けて戦った千堂とヴォルグの1戦は、判定までもつれ込み、千堂に軍配が上がります。一歩は初めての黒星から再起戦を目指し練習を重ね、一人で考えた練習方法で習得したデンプシーロールを再起戦で披露、予告KOを達成し再起します。その後、順調に防衛戦に勝利する千堂へ挑戦する事になり、激闘を繰り広げますが、最後は完成型デンプシーロールでKO勝利をもぎ取り、日本王者に輝きます。
・続く防衛戦と仲間の活躍
フェザー級の日本王者に輝いた一歩に続けと、同じジムの木村達也もJrライト級の日本タイトルマッチを迎えます。しかし相手は一歩にも因縁の深い、間柴了が王座に君臨していました。激闘の末、あと少しの所で手が届かず負けてしまいます。一歩は初の防衛戦で真田一機との戦いをなんとか勝利します。そんな中、一歩の最大のライバル、宮田一郎の東洋太平洋のタイトル戦が決まり、これに見事勝利して王者となります。世界タイトルを目指す鷹村守は前哨戦に世界2位をあっさり倒し、期待がかかる中、もう一人の世界タイトルを目指す伊達英二の世界タイトル戦が決定し、日本中の期待を受けて臨んだ王者リカルド・マルチネスとの世界タイトルは、結果としては惨敗で、世界の壁の厚さを思い知らされる結果となります。一歩は鴨川ジムに新しく入門した期待の新人、板垣学が同じ階級ということで世話を焼き、指導したりします。しかし、デビュー戦でがむしゃらに挑む反則気味の相手に躓き、黒星スタートとなってしまいます。プロの世界の厳しさを体感した板垣でしたが、プロボクサーとして改めて覚悟をかため、努力に励むようになります。そしてついに鷹村守のJrミドル級の世界タイトル戦が決まり、減量苦に悩まされながらもブライアン・ホークと対戦し、激闘の末、KO勝利となり世界王者に輝きます。鴨川ジムから世界王者が出たという事でお祭り騒ぎになり、ジムも活気づきます。板垣はようやく初勝利をあげ、一歩はデンプシーロールを破ると豪語する挑戦者、島袋岩男と対戦しますが、相打ち覚悟で真っ向勝負に負け、危うく負けてしまう所でしたが、なんとか完成型デンプシーロールが決まり、勝利する事ができました。しかしこの試合で、デンプシーロールはカウンターに弱い事が判明してしまい、一歩は苦悩する事になります。一方、同じジムの青木勝がどさくさに紛れて日本ランキング1位となっていて日本タイトル挑戦権を得ます。くせ者青木は王者今江克孝に勝負を挑み、得意のドロ試合に持ち込みますが、決定打を決める事ができず、判定の末ドローとなり、日本王者となる事は叶いませんでした。鷹村は世界王座防衛戦を危なげなく勝利し、2階級制覇に向けて動き出します。そして、一歩はカウンターパンチャーの沢村竜平が挑戦者として現れ、デンプシーロールをただのフック呼ばわりするなどバカにされます。デンプシーロール破りを実践できるスパーリングパートナーとして再起の為来日しているヴォルグ・ザンギエフに白羽の矢が立ち、実際にスパーリングでデンプシーロール破りを実践し、一歩は失神KOされてしまいます。しかし、デンプシーロール破りを破る方法を考えだし、それを実践すると身体に大きな負担がかかる事も分かりますが、沢村との戦いで勝つために実践します。デンプシーロール破り破りを身体が悲鳴を上げながらも行い、どうにか勝つ事ができましたが、デンプシーロールに頼らないで勝つ事を模索しはじめます。
・世界への挑戦
一歩は沢村を破ってからは危なげなく防衛戦をこなしていきます。板垣も順調に新人王トーナメントを勝ち上がっていきます。鷹村守は2階級制覇を目指し、ミドル級の世界タイトル戦で、デビッド・イーグルと戦います。非常に強い模範的な王者であったが、鷹村の強い気持ちがまさり、無事勝利する事ができました。板垣は、デビュー戦で負けた牧野に雪辱を晴らし、アマ時代からずっと勝てなかった因縁のライバル今井に判定ではありますが初めて勝利し、東日本新人王に輝きます。その後は怪我で全日本新人王は欠場しますが、戦えなかった西日本新人王の星洋行が板垣と戦う事を望みます。対戦が実現すると、今井戦で覚醒した板垣は、星を圧倒し難なくKO勝利で日本ランカーの仲間入りをする事となります。一歩はその後、アジア各国の王者と対戦し、世界ランクを上げながら、宮田一郎との対戦を実現させようとします。しかし、宮田の個人的しがらみによるすれ違いから対戦が実現する事はありませんでした。そして、日本タイトルを返上し、世界前哨戦ヘと進み、世界へ舞台を移して物語はまだまだ進んでいきます。
はじめの一歩名言
幕之内一歩の名言
- 好きなことができて、それに打ち込んだんだ!もうそればっかりになっちゃってね。だんだんと周りのコト気にしなくなって 気がついたら 周りの方が変わってた。
- 梅沢くんボクはこう答えるよ!! 梅沢くんとは確かに知り合いだし同級生だし職場の仲間だけど だけど ボク達は親友だってっ!!
- 強いって… 一体どんな気持ちですか?
- もう十分自分の思ってたコト以上のコトやってるんだけど… こ、ここまでやったんなら、どうせなら勝ちたいなあ、なんて欲がでてきちゃって…
- き 気合いだ… 根性だ……
- 立ちさえすればチャンスはある!! チャンスはあるんだ!!
- 宮田くんと東日本新人王トーナメントの決勝で会おうって約束したんです。だから、絶対フェザー級からはうつりません!!
- 絶対役立つと思います 今まで会長を信じてきて間違ったコトなかったですから
- 絶対に勝つという決意が足りない 断固たる意志が無かったんだ!
- 練習はボクを裏切るコトはなかったから ……でも 今回は…… ボクが練習を裏切ってしまった
- 好きなことができて、それに打ち込んだんだ!もうそればっかりになっちゃってね。だんだんと周りのコト気にしなくなって 気がついたら 周りの方が変わってた。立ちさえすればチャンスはある!! チャンスはあるんだ!!
- なんていうかイジメられてた時は… 体の痛みよりも自分が情けなくてもうどうしようもないって感じだったけど、なんだか今は… いくら殴られてもがんばろうって立ち上がれるんですよね。
- ボクシングって攻撃も防御も科学的に解釈されて進歩してるけど、根性とか気合とか最終的な精神論は、今も昔も全く変わらないんだな
鷹村守の名言
- オレの居場所はリングしかねえ 失ったら生きる場所がねえんだ オレにとってはボクシングは生存競争なんだよ 生きる場所を守るために ——– 戦うんだ!!
- どんな練習をしてようが希望に燃えてようが、リングの上には勝者と敗者、光と影しかねえんだ。それが、ボクシングなんだよ
- 会長がどなるのは、見込みのあるやつだけなんだぜ。期待されてるってこった!
- 格下の練習量と比べて満足してんじゃねえぞ キサマは何処に行きてえんだ?何を目指してんだ? やぶれかぶれで生き残れるほど世界は甘くねえ ―――― だから走れ!たった一人でも走り続けろ!
- オレァ弱い者イジメなんぞするヤツァでえっ嫌いだがな、やられっぱなしでダンマリきめこむヤツにもムシズがはしるんだよ!
- チャンピオンってなあ背中に色々なモン背負ってんだ。何人もの人間が拳にしがみついてんだ。チャンピオンの拳は特別なんだよ。同じじゃねぇんだ!!
鴨川源二の名言
- 努力した者が全て報われるとは限らん。しかし、成功した者は皆すべからく努力しておる!!

はじめの一歩の中でも特に筆者が好きなセリフ。
- 小さくまとまったボクサーなど、なんの魅力もないわっ。テクニックなんぞ力でねじふせろ!!
- キサマらを強くするのは毎日の積み重ねじゃ。じゃが逆もまた然り!毎日の積み重ねがキサマらを弱くする!漫然と日々を過ごすなっ。四六時中ボクサーであるコトを自覚しろ。自分に足りないモノ必要なモノを常に考えて行動せよ!!
- 地道な努力こそが最大の近道と知れ!!
- 気持ちで負けるな! 自らを奮い立たせろ!!
- 打たれようが倒れようが何度でも立ち向かっていく 勇気という名の武器じゃ!!
- 若いキサマには怖い者知らずという勇気がある!! 対抗できる武器がちゃんとある!
- 何人ものボクサーが目や脳の障害という激戦の代償でリングを去った。華やかな舞台は彼らの尊い犠牲の上に成り立っているのだ。
- 選手を信じきって。そして100%応えてくれた。これほど嬉しいコトはないわい。
青木勝の名言
- 才能のない奴が、あきらめがよくて、どうするんだ!
- 確かにオレは勝ったり負けたりのボクサーだ。だが、その経験は全て肥やしになってんだ
- ちきしょオ どうせオレが一番弱かったんスよ
木村達也の名言
- 3分…だと。たったの3分なんぞへでもねえよ なんたってこちとら―――― 5年も粘ってきたんだ!
- 一度サボればマイナス1。続けてサボればマイナス2。慌てて練習してもプラスは1。1-2で弱くなっているってこった
- 欲しかったのは拍手なんかじゃない 拍手はいつか薄れちまう 消えちまう 手の中に残るモノが欲しかった ボクシングやってきたって証が欲しかった ベルトが欲しかった
- 何度…もう何度サンドバッグを叩いただろう。ジャブ・フック・ストレート… 何百回何千回気の遠くなる程数を打ち込んだ。全ては… 全ては―― この一撃のために―――!!
板垣学の名言
- みているモノが違うだと?こっちだって――― 見てきたモノが違うんだっ!!
- こんな所でモメないで下さいよ 青木村さん
- 京介、相変わらず恐ろしいパンチしてるな だけど、はっきり言ってお前はもう僕の敵じゃない
- ボクは現時点で日本ボクシング界のスピード・キングだ!!
宮田一郎の名言
- オヤジがやられたのは肉体じゃなく精神だったのさ
- 覚えとけよ。カウンターのコツはな、タイミングと勇気(ハート)だぜ!
- 弱点を攻めるのはプロの定石さ
- オレの身体の奥に残ってる一発分の力!
- まだオレは打っていない!! アイツのパンチはどれをとっても一撃必殺の威力がある
- 一発でももらっちゃいけない… そのギリギリの緊張感がたまらないんだ
- ただオレが覚えていればいい あの胸の高鳴りを!憧れていたあの姿を!
千堂武士の名言
- ワイ・・・・ まだ弱かったわ
- 大体昔の話とはいえ負けた相手と仲良くできる神経がわからん
- ヘラヘラしおってあれじゃまるで負け犬や!
- ゴンザレスにも意地があるっちゅうコトや、どの距離でも自分が上やと主張しとるんや ええ心構えや、嫌いやないでその男気は
- 参考書読んどったら誰でも世界王者になれるってか? 大間違いや!!
はじめの一歩の評価
良い評価
- ほぼすべて。強いて言うなら絵が良いです。見ていて気持ち良いくらいのパンチw
現実に基づいたリアルさも良いですね。 - ボクシングが好きな人もそうでない人も楽しめる漫画だと思います。 登場人物全てに血が通っていて、皆、一本芯が通ってます。 読むと体を鍛えたくなる漫画です。
- 努力からの勝利。 地道な成長、キャラも変に優男だったりキモい悪役でもなく、ちゃんとしたボクサーだということ。

努力して努力して、やっと勝つ。そんな熱い男の勇姿が見られる漫画です。読んで体を鍛えたいと思った方も筆者だけではないでしょう。
悪い評価
- 論客の皆さんが仰ってきた様に、作品のピークは一歩が日本チャンプになるまででした。 理由は単純。一歩を中心に話が進んでいったからです。 (ただしマンネリにならないように時には宮田や伊達などに視点を当てていましたが) しかしそれ以降は、キャラの肉付けをするためなのか一歩以外の人物にスポットライトが当たるようになり、進んでいくにつれて段々一歩の存在が薄まっていき、そこから作者が語るように「 登場人物全員が主役 」になってしまいました。 一歩は個人的には嫌いではないけれど素直に好きとも云えない灰色のような位置でもありました。
- 九十巻位までは楽しみに読んでましたが、最近は 終わりどころを見失ってしまった感じがありますね 作者は余計なところをバッサリカットすることと 物語は完結させるものだということを覚えるべきです 脇役達を立たそうとし過ぎなんですよ…

途中から一歩を主人公に焦点があまりあたらなくなってきたことから、面白さが半減した、という意見もありましたね。確かにと言われれば確かに。。
・はじめの一歩見どころまとめ
主人公の幕之内一歩はパンチ力のみ、釣り船屋の手伝いのおかげで常人以上の力を最初から持っていましたが、それ以外は素人で、不器用な上に運動センスも無いですが、真面目で実直な性格から練習を重ね、強くなっていきます。徐々にできる事も増えていき、ガゼルパンチやデンプシーロールなど、必殺技も覚えていって、日本王者にまで到達します。努力が実を結ぶ、頑張れば結果が付いてくる、という典型的な例ですが、はじめの一歩の中はそうでないパターンの方が多い、割とリアルな設定が多い印象です。そんな努力家、一歩の成長が見どころです。はじめの一歩の多くの登場人物の中でも最強の存在である鷹村守の試合は、圧倒的な強さが目立ちます。遊んでいる時もあり、派手な倒し方にこだわって無駄に苦戦したり、国内では左のみで完勝するなど、強過ぎるからこそ単調な試合展開にならないように配慮しているのでしょう。そんな鷹村守の圧倒的な強さは見どころです。その他にも、宮田一郎や間柴了、板垣学や千堂武士、ヴォルグ・ザンギエフなど、魅力ある様々な登場人物毎に、色んなストーリーがあります。語り尽くせない魅力溢れる作品となっていますのでぜひ一度、見てみてはいかがでしょうか。
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